鵯  越

明治45年
1 鹿も四つ足 馬も四つ足
  鹿の越えゆく この坂道
  馬の越せない 道理はないと
  大将義経 真先に


2 つづく勇士も 一騎当千
  鵯越に 着いて見れば
  平家の陣屋は 真下に見えて
  戦い今や 真最中


3 油断大敵 裏の山より
  三千余騎の さか落とし
  平家の一門 驚きあわて
  屋島をさして 落ちてゆく
 義経を大将とする源氏の軍勢は、平家方を蹴散らして、とうとう一の谷へと追い出した。一の谷は、前に山、後ろにけわしい鵯越という山のある陣地で、守るに易く、攻めるにはとても難しい場所、義経は平家方の油断している裏山の鵯越から、けわしい崖を駆け下りてさんざんに打ち破った。